たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

らくだ乗っとけば良かった

今週のお題「乗ったことがある動物」

まだ世の中が円高だったし東日本大震災も起きてないころ。トルコへ旅行しました。

その折、キノコみたいな奇石と地下洞窟で有名なカッパドキアへも行っています。見るところ全て赤い石と土。緑が少なく、浸食された岩と青い空がコントラストを作っていました。

そんなところに数頭のらくだがおりました。ガイドが言うに、「あれはぼったくりだから乗らない方がいい」とのことです。

というわけでらくだには乗りませんでした。しかし乗っとけばよかったと思います。この円安ではいつ海外旅行でらくだに乗るなんていつか分かりません。

らくだというのはみた感じとてもおっさんくさい生き物です。わたしがトルコで見たらくだは、後ろ左足がかゆかったらしく、器用に後ろ右足をクロスさせてかいていました。

その様子は、奇妙に休日寝たまま足でふくらはぎをかいてるおっさんに似ていました。にやにや笑ってると、らくだはどうもわたしに気がついたようです。縄に繋がれているのに、こっちに威嚇してきました。

らくだは根性が悪いというひとがいます。たしかにわたしが会ったらくだは気性難でした。

それに比べると馬は穏やかです。むかし乗馬体験をしました。ニンジンを買うと、きそってこっちに顔を向けてエサくれアピールです。買わないと鼻もひっかけません。ビジネスライクかもしれません。

いざ乗馬の時間になって、馬にまたがりました。ちゃんと手綱を引いてくれるひとがいるので安心です。そして馬に乗るととても股が痛くなるということが分かりました。騎馬民族はみんながに股だったのでしょう。

数人で行ったのですが、1人、好意的にいえばおっとりしたというか、そういうひとがいました。ソフトクリームを食べると遅すぎて手が真っ白に汚れるひとです。

なぜかその人が乗った馬だけ動きません。手綱をもったひとが促しても動きません。

うんとこしょ。どっこいしょ。それでも馬は動きません。

その上馬は、小便を垂れだしました。

馬というのはとても自由に生きているのだなあ、と思いました。地面にとても大きな水たまりが出来ています。

それを見た他の付き添いは、それぞれ馬を促して先に進みました。

馬というのは、ひとを見て行動する生き物だと後で知りました。