「納豆にたまごを入れたことがない」
そういったら、めちゃくちゃ貧乏人扱いされました。
いや、話を聞いてください。わたしは中高時代から太り始め、母親から「食うな」「デブ」とか罵られてきました。
「朝ごはんの納豆にたまごを入れよう」などといったら、間違いなくフライングニーアタックからのKOを食らいます。その恐怖が未だに染みついて、納豆にたまごを入れるという発想がありませんでした。
というわけで、今更母親のフライングニーアタックに怯えてもしかたありません。どうどうと納豆にたまごを入れることにしました。
「でもどうせなら、たまご以外にも好きな具を入れてみたい」
そう思ったので、以下の具や薬味をそろえました。
- たまご
- ごま
- 刻みのり
- アサツキ
- ごま油
- かつお節
- カラシ
納豆もちょっといいのを買ってみました。
どんぶりに生卵の黄身だけをぜいたくに入れます。その中にごま油やアサツキやかつお節、醤油、納豆も入れてかき混ぜます。なんかえらいことになりました。こんなに量あったっけ。
肝心のごはんも入れて、納豆ごはんにしたのちに刻みのりをたっぷりかけます。残った白身は焼いて別に食べます。
もはや納豆丼といってもよいでしょう。
ひと口。
黄身とごま油のまろやかさがまず広がります。そしてアサツキの刺激とゴマのぷちぷち。かつお節のガツンとくるうま味。最後になんか納豆の味がかすかに残りました。
そう。
具や薬味を入れすぎて、納豆そのものの味がうすくなってしまったのです。
もっと納豆が多い方がいいのかもしれません。しかし、普段の食べ方で別に問題もないので、その問題は先送りにしました。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということわざが浮かびました。
なんでもほどほどがいいみたいです。