たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

ガムテープはあかんやろ

お題「花火にまつわる思い出を教えてください」

最近、花火大会の開催が難しくなってるそうで。そりゃそうだろうと個人的には思います。

なにせマナーがめちゃくちゃ悪い。

いやまあ、知ってるの1例だけなんですけどね。

今ではなんて名前になってるか知りませんが、昔横浜港では7月くらいに花火大会がありました。

バブル期は凄かった。各種企業の寄付で花火が打ち上がりますが、もうドンドンパンパン打ち上がる舞い上がる。そりゃもう前の花火が消える間もないくらいです。

で、景気に直結してまして。景気が落ちるとそりゃあ悲しい。どーん、しーん、しーん、どーん。これくらい。昔は1時間くらいやってた気がしますが、今では30分ってとこでしょうか。

その横浜港の花火大会を、子供時代は山下公園で見ていました。

だいたい集まるのが午後5時くらい。シート持っていくと、もう5割がた埋まってるんで、まあなんとか座れる場所を探します。シート引いて、メシとか食いながら7時の花火まで待つ。

そしてドーン、と花火を楽しみます。

運がいい年だと、最前席3列目くらいに座れました。これはよかった。花火の匂いまで分かります。わたしはしだれ桜が一番好きですね。パーンと打ち上がって、金色の破片がきらきら落ちてくる。

エルデンリングの黄金樹にもちょっと似てます。

さて。

これが21世紀となると、様相が変わってきました。

まず、花火大会や花見の席取りってのは、知る限り人間を置いておくものでした。会社だと新入社員とかがやらされます。家族や友人だと生贄を1人おきます。

時間も夜ならだいたい午前3時くらいがスタートラインでしょうか。それ以前に席取ると、昼に公園使ってる人に迷惑ですから。

ところが。

ガムテープで席取る人が出てきたんですな。

どうやるかっていうと、ガムテープでまず四角形を書く。その中に「サトウ」「タナカ」とか名前書いて、これで陣地取ったってことになります。

これはちょっと、何度見ても「剥がしてやろうか」と思いました。せめて人間置こうよ。

そういうやつが増えると、仕方ないので場所取りの時間を早めます。お昼から弁当食べて、昼寝して、んで夜まで待つと。

もちろん、これはもういたちごっこになります。下手すると前日どころか1週間前からやってるとこもあるそうで。

ひどい例だとブルーシート張ってそのまんまとかあるとか聞いたことあります。そこまでしなくてもさあ。

そういうことが続くと、なんか、そこまでする世知辛い人と競争して花火見てもつまんないや、となりました。

最近は花火大会も席に金とってそれだけの人に見せるとかあるらしいですが、そりゃそうなるでしょうね。

でも、それでもただで見たいって人のマナーに期待はできないでしょうから、中止が相次ぐかもしれません。

寂しい話です。