待ち合わせに数分遅れただけで、ブチ切れる人が話題になっていました。いったい携帯が無い時代どうしていたのか不思議です。
携帯がなかった頃の待ち合わせというのは、時間を決めておいてもしょうがないことが結構ありました。
定められた時間に前後2時間ずつの幅を取る光画部時間は世間の常識だぞ
『究極超人あ~る』
というのはさすがに行き過ぎとしても、前後に余裕を見ておくのは当たり前。
さすがにこのシステムだと、先に来た人がバカを見るので、待ち合わせ場所を喫茶店にしたり、ゲーセンや本屋にしてヒマが潰せるようにしていました。
名曲『ジョニィへの伝言』なんてのは、待ち合わせ場所がバーか酒場だった時の歌ですね。
駅に伝言板があったのも待ち合わせ対策でした。あまりに来ないヤツに伝言を書いておくわけです。
『お嬢さんと先に行ってる Kへ 先生より』
なんて書いときます。忘れ物もここに書かれてたことが多かった印象。
携帯やインターネットが無かった時代は、移動に手間が掛かりました。今みたいにグーグルに聞けば、到着時間から逆算して何時に出発すればいい、なんて分からない時代です。
知ってる場所ならだいたいどれくらい掛かるか分かるので、その所要時間+アルファで考えます。というのが乗り換え時間が予測できないからです。
特に都内の場合、地下道を使うと混雑具合で変わってきます。さらにターミナル駅だと乗り換えのホームがたまに変更されさらに面倒です。
これが知らない場所だとさらに混迷を極めます。
まず、『人が殺せる』と評判のコミケカタログより厚い『時刻表』をめくります。路線図を見て、例えば品川から八王子まではどう行くのか調べます。
新宿を経由して中央線に乗り換え、それから八王子まで行けばいいわけですね。
じゃあ時間はどれくらいかかるのか。
『時刻表』には、何時何分に電車が発車していつ着くかが書いてあります。
午前10時30分品川発の京浜東北線は、10時50分に新宿着。だったら今度は10時50分に近い時間、新宿を出る中央線を探します。
それぞれ場所が違うので、指ではさんどいたり、しおりを入れたりします。
これだけやっても新宿駅で目的の電車を乗り過ごすとか、使った時刻表が古くて時間が違ってたとかいうケースがあり得ます。
そう、時刻表は改正されるので、数年たったら買い換える必要がありました。さらにほぼ一見で理解できるように書いてある書物ではありません。
他人に読み方教えてもらってやっとなんとかなるレベル。
そういう時代でしたので、少々の遅刻はしょうがないと見なされていました。絶対に遅れたくない時は、数時間前にいくとか工夫をします。早く来た時も喫茶店なんかで暇を潰します。
こういう時代だと、仲間内で使う喫茶店がだいたい決まっていたようです。特に用事がなくても、あの喫茶店に行けば誰かいるだろうなあ、みたいに。
今ではそんなこと無くなりました。
そう考えると、携帯の普及で潰れた喫茶店もあったのかなあと思います。