たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

二八そばバンザイ

身内のそば好き。すこぶる迷惑です。こういうタイプは1人で食べに行ってればいいのに、何故か他人を連れて歩きたがります。

そして人が美味しく食べてるそばに、

「これは十割そばではない」

「手打ちじゃない」

「打ち立てじゃない」

などと文句を付けます。

こういう人の前で、汁にウズラのタマゴなんて入れてると、目をひんむかれて説教されます。

「ああ、江戸にもこんな人がいたから、

『一度そばをつゆにたっぷり浸けて食べたかった』

なんて落語落ちがあるんだな」

と納得できます。

美味しいですよウズラのタマゴを混ぜたそばつゆ。味に角が取れてマイルドかつコッテリになります。

さて、そんなそば好きですが、だいたいそば打ちにクラスアップします。

すこぶる迷惑です。

なぜなら打ったそばを親戚知人に贈ってくるからです。

「これはどこそこの粉を使った十割そばで水はどうこうで」

あーはいはい分かった分かった。

わたしの好みは、二八そばです。駅そばとかのやつ。ざるよりは温かいやつがいいです。

この駅そばも細かいことを言う人がいます。余計な具を入れるなとか。

わたしは具を入れまくったそばが大好きです。

横浜だと味奈登庵というチェーンがお気に入り。富士山盛りという、山のように盛り上がったそばが名物の名店です。

特に神奈川歴史博物館の前にあるんで、ここに行った時はだいたい味奈登庵で食べています。

二八そばのいいところは、主張しないモチモチ感。口に含むとちょっと入った小麦粉が主張してきます。そこにこれでもかと出汁をとりまくったこゆいツユが最高。

ここにかき揚げを入れると油との相互作用でなおさら美味しくなります。

温玉や大根おろしで味変を楽しんでもいいですね。七味もありますし。

そばだけで食べたり、天ぷらと合わせてみたり、黄身に浸けてみたり。

いろいろ楽しめて味のワンダーランドです。

十割そばもいいですが、他人が食べてる時に講釈をたれないのが、一番美味しい食べ方だと思っています。