よくイギリスの飯はまずいという話が出てきます。行ったことがないので判断ができませんが、実際に渡英した人に聞くとみんな酸っぱいものをかみしめたような顔をされます。
友達の兄はなぜかイギリスで『ペヤングのソース焼きそば』が食べたくなりましたが、彼の地ではなんと1つ500円(当時)。妹に「荷物の隙間に入れられるだけペヤングを入れてくれ」と泣きついたそうです。
じゃあアメリカはどうか。これも行ったことがないです。証言はあります。
「スティックサラダを頼んだらまるごとのニンジンが出てきた。俺はウサギじゃない」
「とにかく量が多い。太る。大雑把」
たいへんそうですね。
個人的な見解ですが、アメリカの食事は美味しいものもあると思っています。いくつか本で読んだだけですが。
例えばローラ・インガルス・ワイルダーの『農場の少年』では、しこたま美味しそうな料理が出てきます。
アップルパイに始まって、炒めたハム(自家製)、パンケーキとかチキンパイとかローストビーフに七面鳥、トウモロコシと豆の煮物、カスタードパイにクリームパイ、バター焼きのマスにアイスクリーム。
いや美味しそうです。
それだけでなく、クレオール料理ってのもあります。ルイジアナあたりの料理ですね。
これは小泉八雲がレシピ本としてまとめています。
野菜料理だけでも、10種類くらい載ってます。
ポテトの潰し焼き、フライドポテト、カブのマッシュ、玉ねぎをいためたの、青いトウモロコシのフリッター。オクラ料理に詰め物をしたトマト。
アスパラガスはゆでてバターソースで。ナスは炒めたり詰め物をしてオーブン焼きに。
読んでるだけだと、別にアメリカはメシマズというほどの国ではなさそうです。
実際に行ったことはないですし、まあたくさんの人がいる国ですから、いろいろ違ってくるんでしょうけれど。
じゃ、イギリスは?
……個人的意見としては、お菓子は美味しいと思います。たぶん。ウェルシュケーキとか作ったことありますが、何回か作るくらいにはよかったです。
だからたぶんあの国の人たちは、メシマズというよりか、おそらくはきっと美食に溺れるのを不道徳と見なしてるんではないかと思っています。
あっちはプロテスタントで、禁欲を正しいとしています。食欲も『欲』ですから、溺れないように、わざと美味しくないごはんにしてるんじゃないでしょうか。
ただの想像にすぎませんが。