たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

親戚が持ってくる見合い相手は容赦がないがそれが現実

お題「受験期の思い出は?」

中学受験をしたので小学生で受験勉強をしました。かなり舐め腐ってやってました。

そもそも記念受験のつもりだったんで、受かると思ってなかったんですな。

担任にも「お前が受かるとは思えない」と大笑いされる始末。わたしもそう思ってたんで、ゲラゲラ笑って帰宅して母親にウケ狙いで話しました。

かーちゃんめちゃくちゃ激怒。

いや、だって、あんたの娘10月までなんにも勉強とかしてねえじゃん。塾通ってたけど学力上げるためだけだろ。そもそも入学金用意してない時点で娘が受かるとかびた一文信じてなかったじゃん。

という言い訳は通りません。

「お前も受からないと言われて笑ってる場合じゃないでしょう! 勉強しろ勉強!」

ひどいとばっちりです。で、母親が買ってきた算数の問題集を解くまで寝させてもらえないという事態に発展。

解ける気がまったくしません。

で、同じ問題集を買ってきて、答えだけコピーしました。

母親が出してきた問題集のところだけ、始めは解いて、ダメだったら答えをこっそり見てなんとかしました。

もちろん母親は大喜び。

これで受かるわけねえのに受かりました。人生の道を踏み外した第一歩です。

さて次は大学受験です。これはプレッシャーがすごかった。勉強してるんですがやってもやっても足りる気がしない。

ていうかやったの英語くらいなんですが、他人が6年勉強してるのに4年しか勉強してないので時間がいくらあっても足りるわけがありません。

わたしの行った学校は特殊な教科書を使っていました。英語だけで書かれた教科書です。英語で英語の説明されても分かるはずがありません。

これはなにも考えず丸暗記するタイプには向いている教科書ですが、わたしみたいに「なぜそうなってるのか」と考えるタイプには全く向いてません。

あまりに赤点を連発し、これはやべえと連れて行かれた塾で、「BE動詞ってなんですか?」と訪ねたのが中3。

他人が6年やる英語を4年しかやらないのはこういう理由です。

私立落ちて市立行ってれば普通の教科書だったので、こんな苦労しなくて済んだはず。

そんな恨み言いってもしょうがないので勉強しましたが難しい。

とにかく英語が大嫌いな上に文法がさらに嫌い。時制と関係代名詞は今すぐ滅亡しろ。

英語がスタンダードになってる理由なんて米英が植民地作りまくったせいじゃないですか。なにが悲しくてそんな血に塗れた言語を使わなきゃならないのか。

言い訳をしても英語配点が2倍という事実は変わりませんし、わたしが人より2年遅れてるのも事実です。

悩みまくってるわたしに母親がいいました。

「お前受験やめて結婚する? 見合いの話が来てるんだけど」

「……どんなの?」

「いとこの〇〇ちゃんとか△△ちゃんとか断ったんだけどさ」

〇〇ちゃんとか△△ちゃんは適齢期です。わたしとは違うガチ勢ですね。

「まあ聞いてみるけどどんな人」

「銀行の副頭取でね」

一瞬受験やめて結婚しようかと思いました。

「……まて。よく考えたらそんな好物件ならみんなが断るはずがない。他になにがある」

「年齢が36なのよ」

「……」

「で、バツ2なの」

「……」

「体重が120キロくらいあるらしくて」

わたしは潔く受験勉強を続けることしました。今考えると36で副頭取はないだろと思います。そして結果はぼんくら三流大学でした。

全部落ちて浪人してたほうがよかったと思います。うちは浪人不可だと後から話されました。

時は過ぎ、周りの見合い話を見てると悲しい事実に気が付きました。

本人は「こんなやつと結婚できるか」と断ってるんですが、残念ながら傍から見てるとその相手がちょうどよく釣り合った相手だ、ということに。

理想と現実の差を突きつけられる話ですね。

しかしそれを考えると、18歳で36歳のバツ2を勧められたわたしはかなり底辺物件となります。残酷な事実ですな。

結局独身なのでいいんですが、受験というと思い出す話です。