実のあることを言えたら楽です。たとえば上司に向かって「いい加減にしろやてめぇ。使えない案持ってくんな。多摩川の水で顔洗って出直してこい」と言えたらどんなにかいいでしょう。
しかし現実はそうは行きません。別に言いたくないことや、心にも思ってないことを主張し続ける。それが世渡りというものです。
そういうことを文書にすると、とても筆が進みません。しかし、数行だけで済ませると、「てめぇなに無意味なこと書いてんだ」と詰められます。ああ理不尽。
そんな理不尽を、どーにかこーにかしてごまかしてきた方法を羅列します。
1.同じ内容を違う文章で繰り返す
はい、よくある手です。人生でこの手を使ってきたことがなんどあったことか。
『いつもお世話になっております』という出だしから、最後に『たびたびよくしていただき、とても感謝しています』という一文なんて年中付け加えています。
はっきりいってこの2文、言ってることは同じです。
- いつも = たびたび
- おせわになって = よくしていただき
最後の『とても感謝しております』は、『いつもお世話になっており(ありがとうござい)ます』をはっきりさせた文です。
これを使うコツは、離して使うことです。連続で使うと速攻でバレます。
類語辞典なんかを見ると、とても人生が楽になると思います。
2.同じ内容を違う見方で書く
また、ちょっと応用として、同じ事を違う見方で書くという方法もあります。
- 『御社の提案に、非常に感銘を受けました』
- 『また、弊社の若手も、「素晴らしい案でした」と漏らしておりました』
言ってることは全く同じです。空虚極まりません。ですが、他の人が言ってるとまた違った印象を与えます。
この場合、若手といっとくととても便利です。なぜなら若手の意見はわりと手に入れやすいです。そして若い人から褒められると人は浮かれます。当社比150パー。
3.例を羅列する
小説の字数稼ぎに兵隊さんの号令というのがあります。
「番号!」
「1!」
「2!」
「さん!」
「しー!」
「ファイブ!」
「今何どき?」(BGM『勝手にシンドバッド』スタート)
こんな感じです。行数も稼げます。実際にやったら多分怒られます。
この応用として、どうでもいい例を挙げていく、という字数稼ぎです。
『一般的な事例として、次のような例がある。1、母親が行った場合。2、父親の場合』
例を考えるのがめんどうですが、思いつけばけっこう稼げます。
国立国会図書館サーチに単語を打ち込むと、右のとこに関連語が出てくるので参考になります。
まとめ
このようなろくでもない字数稼ぎをした結果、わたしは転職回数5回以上とかいう結果をたたき出しました。やっぱり使わないほうがいいと思います。もし使っても、わたしは一切責任を持ちません。