たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

上半期ベスト本トップ3

今週のお題「上半期ベスト◯◯」

Kindleのやなとこは何冊本を買ったかわかりやすく可視化されることです。今年上半期、漫画も入れて73冊買ったそうです。いくらかかったかは考えたくありません。

これからは積み本を崩していきたいと誓います。

さて、そんな中から漫画を外して3冊選びました。漫画外した理由は、ほぼシリーズもので1冊完結ものが少なかったからです。

これぞ積み本の決定版 ウクライナ戦争系

ウクライナ戦争の200日 (文春新書) 

紹介しといていうのもなんですが、7月8日でもう開戦500日になります。

とにかくウクライナ戦争系は重い。ガッツリきます。予備知識と前提知識が要るので読むのに気合いがいります。とくに地名。

ちくま新書のほうの『ウクライナ戦争』を読んでるんですが、いちいち地名を調べつつ読んでるのでめちゃくちゃ時間がかかります*1

その中でもこれは読みやすい方です。著者の全裸なんちゃらさんこと小泉悠さんがいろいろな著名人とインタビューした記録です。中でも白眉は防衛研究所に所属する高橋杉雄さんとの対談。

この辺はかなり軍事に斬り込んでますが、なんとなく分かるので助かりました。

パンシザ*2にハマる前の私のように「装甲車と戦車のちがいってなに?おいしいの?」という人でもだいじょうぶです。

いろんな意味で『涼しい』高山登山のおはなし

デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場

ノンフィクション系で、これは当たりでした。さすが開高健賞受賞作。

栗城史多さんという登山家がエベレストに挑んで亡くなるまでのいきさつです。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という名言がありますが、この人は最初に『不思議の勝ち』に恵まれてしまった人なんだな、と思います。

本人の内面についての切り込みはほぼないにも関わらず、過失があるとはいえ追い詰められていく姿に「なんで止められなかったかなあ」と考えさせられてしまいました。

そして、Vlogがさらに盛んになっていくようですが、登山で再生数稼ぐのはほんとにやめたほうがいいというのが個人的な意見です。

バカヤロー解散の息子さんは、一級品の『伊達男』

舌鼓ところどころ/私の食物誌 (中公文庫) 

吉田茂首相といっても、私の世代でさえ『バカヤロー解散』くらいしか思い当たる節がないです。その息子さんの吉田健一さんといったらさらに以下略。麻生太郎元首相のおじさんに当たる人です。

ガチの華やかな一族に生まれた人ですから、文章にも品があり、かつ戦前の豊かな日本が垣間見えます。まあ東京の富裕層から見た一面ともいえますが。

戦前の東京の豊かさや、華やかさというのは戦争と共に失われ、帰ってくることはなかったんだな、という切なさも感じられる一冊でした。

 

参考資料

ロシアによる軍事侵攻から500日 ウクライナ 反転攻勢を本格化 | NHK | ウクライナ情勢

吉田健一(よしだけんいち)とは? 意味や使い方 - コトバンク

 

めっちゃ書いたのでグループ2つ付けておきます。

*1:そして現状把握がさらに遅れる

*2:漫画『パンプキン・シザーズ』。戦車とタイマンを張るヤバい人が出てくる