ひとつ面倒な自分ルールを持っていました。それは、
『Web広告に出てきたマンガは絶対に読まない』
です。
一応、「広告のおかげでタダでいろんなもん見せてもらってんだから」という気持ちで広告を切らずにいました。
いやー。そこにつけ込んで頼んでもいない広告がやってくる出てくる。ムカつきます。
実例を挙げるとなんなんで言いませんが、それで上の自分ルールをもうけたわけです。
その1つが『ダンジョン飯』でした。
面白そうなんですよ。でも自分ルールがあるので絶対に読まないようにしていました。
でまあ、ほっといたんですが、ついに広告ブロッカーを入れました。
それになんか昨今落ち着かないじゃないですか。そこで軽いマンガでも読もうとKindleにいったら、1~2巻が期間限定無料。
これは自分ルールを破る時が来ました。
やっぱ面白いですね。ファンタジーものは出尽くして、今はいろいろアイデアを出してる状態です。そこへ出た、ファンタジー+ごはん。
似たような所では『騎士王の食卓』や『とんがり帽子のキッチン』があります。まあ後者は『とんがり帽子のアトリエ』のスピンオフですね。
まあファンタジーごはんが日本人にウケないはずがない。高い画力と、それに伴うリアリティが素晴らしいですね。モンスターの骨格を考えた上での話とか面白いです。
物語としては、主人公の妹がダンジョンの奥底で死んだので取り返しに行かなきゃならないが、その間金も装備もないから食事を現地調達しようって感じです。
これは上手いなと思いました。
だいたいこの手の『穴もの』は、ウィザードリィの昔から、
「いいからもう諦めて穴ごと爆破しろよ」
という意見がどーしても出てきます*1。『スレイヤーズ』のリナなんかがやってますね。わたしは『メイドインアビス』が面白いと思いつつ、
「あの穴に海水入れたらどうなるのか知りたい」
という好奇心に駆られています。
ところが、『ダンジョン飯』では、主人公の妹が奥で死んでるので、どーしても行かなきゃならないという理由付けが出来ています。
このマンガは蘇生が出来るのでウィザードリィライクですね。ドラクエともいいますが。
で、食材調達しつつ進む訳ですが、パーティーも『食べたい人』『普通のものが食べたいリアクション係』『冷静な突っ込み』『食に詳しい案内人』がそろってバランスがいい。
ダンジョン内で生きてる連中の考察はこの作品以外でも結構出てますが、そこに『食』という要素を詰め込んで、さらに、
「(ゲテモノであれ)ごはんを食べるのは素晴らしいことなんだ!」
ってテーマが一環していて気持ちいいです。
いやー、読んでよかった。いい読書初めになりました。