たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

栗きんとんのきんとん部分は芋か栗か

あけましておめでとうございます。

さていもくりかぼちゃ、栗よりうまい十三里、なんてサツマイモと栗はよく比較されるみたいです。どっちも秋に取れて黄色っぽくて甘いからでしょうか。

しかし栗と芋。全然違うのはお値段です。栗は高いがサツマイモは安い。

そりゃ収穫の労力考えれば差が出ます。幼稚園児でも出来る農家の味方サツマイモに比べ、栗はあのトゲトゲしたイガを木から落とし、拾い上げ、イガから中身をいちいち取り出さなきゃなりません。

手間賃考えたらしょうがないでしょう。

しかも栗はこれで終わりじゃありません。サツマイモは収穫したらそのまま焚火に放り込んでほっといても焼き芋になります。しかし栗はあの堅ーい皮を剥いたあと、更に渋皮を剥くというろくでもない手間がかかります。

世の中やりたくないことは山ほどありますが、栗の皮むきは台所仕事の中ではトップを狙える逸材ではないでしょうか。これなら山ほどの梅のヘタを取り続けるほうがいいです。

というわけで。

正月の栗きんとんを作るとき、

「サツマイモでいいや」

となる人はたくさんいます。わたしもそうです。

ぶっちゃけ栗の甘露煮が安ければ、フードプロセッサーに放り込んでペーストにすれば終わります。しかし昨今の物価高により、でかい1瓶で2千円超という、

「お前はいつからマツタケ様になったー!」

と叫びたくなるような価格となりました。とても庶民がフードプロセッサーでガーとかできる値段ではありません。

もちろん年の瀬の忙しい時に、栗買ってきて皮剥いて渋皮取って甘露煮にしてフードプロセッサーでガーとかそんなヒマはありません。じゃあ秋にしといて保存しろよとかいう意見もあります。

あるけどそんなベニシアさんとか辰巳芳子さんみたいなことは凡人には無理というものでございます。

それに比べてサツマイモさまのお手軽さ。皮剥いて小さめに切ってレンチン。アイラップに入れて上からコップの底とかで潰し、みりんと砂糖をいれたらもうできあがりです。

バターとか入れても美味しいですよね。

ですから、栗きんとんの半固形部分は積極的にサツマイモにしていきましょう。レーズンなんかも入れちゃって。バターは、豊作を祈るため。レーズンは葡萄の房みたいにたくさんお金が入ってくるように。

これで言われもできました。美味しい栗きんとんを楽しみましょう。