たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

車の運転がへぼい

わたしは中型免許を持っています。メガネありなら8トンまでの車が動かせる、と国からお墨付きをいただきました。

どう考えてもウソだと思います。

自分で言うのもなんですが、わたしは車の運転がへぼです。もし車の運転下手くそ選手権があるなら、かなりいいところまで行けるのではないでしょうか。

どれくらいへぼかというと、免許取る前は3点シートベルトの締め方が分かんなかったくらいです。

「じゃあそれまでどうしてたんだよ」

簡単です。

車に乗りませんでした。

「人の車に乗ると酔うんで」とか「ナビだと酔って迷惑かけるんで」とか、ありとあらゆる言い訳を駆使して車を回避してきました。

ちなみに、自家用車というものはわたしの家にはありません。父が昔事故って、それ以来免許を取らなかったからです。

本人が言うには「学校で運動会やってたからそれを見てたら子供を跳ねて全治1か月の怪我をさせた」という、不注意にもほどがあるだろな理由です。

ひょっとしたら遺伝かもしれません。

そういう理由で車に乗らずに来ましたが、社会人になると乗らないわけにも行かず、仕方なく免許を取りました。

ATで1年かかりました。

そして無事免許を取りましたが、周りからはさんざんないわれようでした。

「お前の車に乗るのは死ぬのと同じ」

「人を殺しに行く気か」

「まだ死にたくない」

車は乗らないとうまくならないそうですが、わたしは自分が事故る可能性を考えるとさっぱり動かす気になれません。

そういう理由で、わたしは仕方なく原付バイクに乗っていました。

原付に乗ってセルフのガソリンスタンドに行きます。バイクを止めて、

「えーと、どうするんだっけ」

と、いろいろハンドルを触ろうとするとバックヤードから店員が飛び出てきます。

セルフなのに店員が入れてくれるという、VIP対応をされました。なぜ。

わたしはふつうに給油しようとしただけなのに。

わたしクラスのへぼドライバーになると、オーラが出てくるようです。

はやく自動運転が普及しないかな、と思っています。