昔通っていた塾の先生の机には、なんかよく分からん筒が置いてありました。たばこかなんかかと思ってたら、先生筒を開けて取り出したのがバーボンのミニボトル。おい仕事中。
先生はアリストテレスの『形而上学』が専門で、だいぶ影響を受けた気がします。
とりあえずわたしが怪しいニセ科学に引っかからずに済んだのは、この先生から哲学の基礎をちょっぴり教わってたからじゃないでしょうか。
アリストテレスから始まり神学、これはミッション校で基礎をやらされ、それから世界史学ぶついでに思想史を一通りやりました。
おかげさまで科学の基礎とは哲学であり、この積み重ねた思想の果てに今の文明があるのだなあと思っています。それを否定するならどうぞアリストテレスから現在に至るまで全ての哲学を論破なさってください。わたしはしませんが。
さてそんなことを思い出したのは、今わたしの机の上に酒のミニボトルがあるからです。
ニッカのVSOPのミニボトル。リンゴブランデーらしいです。
こないだなぜだか「どーしても酒が飲みたい。あの芳醇なフレーバーが口に広がる感覚を味わいたい」という気分になりました。
どうして。下戸なのに。
それでミニボトルを買ったわけです。50mlならなんとかなりますたぶん。最悪、ドライフルーツをつけ込んでケーキの生地に混ぜ込めばいいだけです。
買ったはいいんですが、翌日が怖くて1日放置しました。
翌日。
コップに3ミリくらいブランデーを注いで、炭酸水で満たしました。ソーダ割りです。果たして何年ぶりの飲酒なのか、わたしにも分かりません。
ひとくち。
つんとくるアルコールの中に、リンゴの香りが広がります。口の中で、発酵した液体ならではの芳醇な味がゆっくり広がっていきました。喉を焼いて、胃の中に落ちていきます。
たぶん量的には5ミリリットルあるかどうかだと思います。下戸だとアルコール検知器になれるので、こういう味わい方が出来ます。
その後1時間もせず、身体が熱くなりました。
頭痛とかはしませんでした。念のため、いつも飲んでるサプリメントは止めています。
さて。
残りの酒はやっぱりお菓子コースのようです。香水みたいに3mlくらいで売ってくれませんかね。