たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

ミミズのほうがマシ

子供時代、「これ食べないと背が伸びない」とイナゴを食わされました。チビでもいいといったのに喰わされました。足一本だけですがそれでも嫌なものは嫌です。

それ以来、足の付いた虫は苦手です。

人間は足のないものか足がありすぎるもののどっちかに恐怖を覚えるタイプに分けられるとかいいます。前者代表はヘビ、後者代表はムカデでしょう。

私はどっちかって言うと後者です。

イソメとかゴカイもイヤで、エビを食べるときなるべく足のことは考えないようにしています。とくにエビが丸まってて足がぐちゃぐちゃっとなってるところなんて、ダンゴムシとムカデの嫌なところが凝縮されたような気がします。見てない見てない。

見なかったら無かったことになります。

多足類嫌いにとって、よりマシな昆虫食はなんでしょうか。ミミズです。はっきり言ってミミズも食べたくないです。でもコオロギかミミズか選べと言われればミミズのほうがマシです。

ミミズで思い出すエピソードがあります。『スケバン刑事』の漫画です。

けっこうなトラウマエピソードとして、主人公・麻宮サキがミミズ風呂に入れられるシーンが上げられていました。

ざっくり言うと、サキはミミズ養殖をしている少年院に入れられます。そして罰として、ミミズが大量にいる穴に6時間落とされました。きゃー。

さすがに出てきた時は怯えきってガタガタ。そんなサキへの治療法が酷い。

黒砂糖とミミズを絞った汁を飲まされました。思わず吐きそうになるサキ。

その時言われるセリフが以下のようなものです。

 

「吐くな!吐くんならてめぇの一生ミミズにやるつもりで吐け!」

スケバン刑事 

 

ミミズに支配される、そんなイヤすぎる一生にサキはミミズ汁を飲みました。『なるたる』だったらこれだけで地球が破壊されてそうです。

このミミズ汁を飲ませた相手がエンジェルという、どこが天使だと突っ込みたくなるようなミミズオタクです。ミミズ一匹踏み殺されただけでぶん殴りにきます。

少年院で養殖されているミミズを管理しているのがこのエンジェルです。

エンジェルの実家はミミズ養殖。そりゃミミズになれているはずですね。しかし、ミミズ養殖をしてたせいでエンジェルは虐められます。近所からもくさいと言われ、追い詰められたエンジェルはミミズ養殖場に放火。

借金が返せなくなり、エンジェルの両親は妹ごと一家心中し、残されたエンジェルはぐれて少年院入りとなりました。

この辺のエピソードはかなり感動できるので、よかったらご一読ください。

そしてまあ、ミミズ養殖農家がこれだけぐちゃぐちゃ言われるなら、そりゃコオロギ農家だって陰口たたかれますな。

どっちかといえばミミズのほうがマシですが、ミミズ養殖関係者にも、コオロギ関係者にも、悪口を言わずに過ごしていきたいものです。