結論から言うとできませんでした。
かつて私は漫研という隠キャの殿堂におりました。隠キャでも夏には旅行したがります。キャンプに懲りた我々はきちんとした料理設備が整った宿を手配しました。
きちんとしすぎてました。ガチで旅館のキッチン。ガスコンロが業務用です。火の付け方が分からない。
幸い弁当屋の娘がおり、彼女は業務用キッチンに慣れてたので助かりました。
ところがです。
幹事がバーベキューできますといった設備がやばかった。
1メーター×50センチの鉄板が2枚。我々は30人。どう考えても間に合いません。早急に諦めをつけた調理班はカレーの仕込みに入りました。
しかし、「絶対に絶対にバーベキューをやりたい!」という派閥がおりました。何故に火と肉というのは人を狂わせるのでしょう。彼らは自力でバーベキューを始めました。食材がありません。焼いても焼いても人数に鉄板が追いつきません。
だんだん雰囲気は険悪になってきました。とばっちりはこっちにきました。
「料理班が頑張ればバーベキューできるはず!」
いや無理です。鉄板が足りない。屋台形式なら行けるかもしれません。しかしその場合、屋台の主、つまり料理する方は延々焼き続けなにも出来なくなります。
結局われわれはカレーを食べて落ち着きました。
隠キャが隠キャたる所以。全く経験がないのに、自己流で押し通そうとするあたりではないでしょうか。
少なくともバーベキューを本当にやったことがなかったり、料理経験がないなら、本を読んで情報を集めておいたほうが無難なようです。