たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

テニハメトシの思い出

たまに田舎に行くと、祖母がよくつくってくれた料理がテニハメトシです。たぶん、『手には飯』がなまったもんじゃないかと思います。

まあおにぎりの親戚なんですが、形が変わっています。四角形です。弁当箱に詰めるのに、四角が一番楽だからって事らしいです。

しかも握るんじゃなくて、弁当箱の隅に押しつけて四角にするんですね。こう、おひつからヘラでごはんを盛り付けて、隅にぎゅっと押しつける。ごはんには大根の葉っぱを刻んで炒めたやつが混ぜられてます。

ばーちゃんは孫が肉好きなのを知ってて、ベーコンを刻んだのを入れてくれました。魚肉ソーセージなこともありますが。

で、ひと口食べると、塩炒めした大根の茎のシャクシャク。そして刻んだベーコンの脂がしみ出してきてこれが美味しい。上に胡麻振ったり、シラスとかトビッコとかがかけてある時も。

シラスはあんまし好きじゃないので、目をつぶって食べました。だってにらんでて怖いんですもん。

これにだし巻きタマゴと漬物がついて、ばーちゃんの弁当が完成です。ゆで卵や煮卵の時もありました。

弁当もって行って、遊びに行くのはタコさん公園です。タコの滑り台があるからそう呼ばれていました。

このタコさん滑り台めちゃくちゃ面白かったんですよね。タコだし。頭の中に入って、どのコースを滑るか考えてると、なんど滑っても飽きませんでした。

遊び疲れるとばーちゃんのとこに帰って、ベンチでお弁当。温かくてお砂糖の入った麦茶と、テニハメトシ。ラップで包んでくれたので手が汚れずに済みました。

夏なのに熱くて甘い麦茶ってなによ、とか思うんですが、飲んでるとそんなことどーでもよくなります。

全身に汗掻いて帰ると、行水浴びて昼寝です。

美味しかったですねえ。今でも作ることがあります。

 

ちなみに。

これは全部カスの嘘です。