食い意地の汚さが長所につながることがあります。わたしは料理すると、終わったときには洗い物がほぼ終わっていました。
残ってるのは使った鍋とよそうしゃもじやシリコンスプーン、それから盛り付けた皿くらいですね。食べる前に鍋とかスプーンとかは洗っちゃうので、皿くらいです。
我ながらありがたいです。
ただ、「どうしてこうなった」と考えると、とてもありがたくない話となります。
高校時代。だいたいの人がお腹を空かせる時代です。わたしも例にもれず腹をすかせて、あるものを口にしまくっていました。
しかし問題があります。体重です。乙女なのに体重過多。ヒステリーを起こしたうちの母親は、人を見ると「食うな食べるなデブ醜い」と罵る始末です。
禁じられると却って反抗するもんですが、わたしも同じでした。いや食べた食べた。ファーストフードのはしごとかやってましたね。
母親はブチ切れて家の中からすぐ食べられるものを排除しました。お菓子とかパンとかですね。ただまあ、お菓子といってもうちはポテチとかかっぱえびせんとか、明治時代に存在しないものは禁止でしたが。
おそらくわたしの食い意地はこのへんから汚くなってるんだと思います。ここぞと親のせいにしてますが。
そして「ないなら作ればいいじゃない」というDIY精神がわたしにはありました。この場合とてもだめな方向です。チャーハンを作って食べてましたが、見つかると母親にめちゃくちゃ怒鳴られます。
というわけで、わたしは、「母親がパートに出かけた短い時間でいかにバレずに早く飯を作るか」というミッションに挑みました。
まず洗い物とかゴミとかでバレるので、使ったまな板や包丁は速攻で洗って拭いて片付けます。もはや使い終わったらすぐに片付けないと死ぬくらいの勢い。
フライパンやしゃもじも同じです。
「親に盗み食いがバレたくない」という、実にしまらない理由で、わたしは「料理が出来上がった瞬間、片付けがほぼ終わっている」というスキルを手に入れました。
ずいぶん役立つスキルではありますが、痩せた身体を手に入れたほうがおそらく人生的には良かったと思います。