「おいバカいるか」
これは私が受けたことのある電話です。相手はよく知っている取引先。この取引先が用事ある人は一人だけです。則ち我が上司。ちなみにこれはフィクションです。
だからといって「はい、バカいません」とは言えません。
「すいません、ヒントください」
「バカだよだからバカ。お前さんとこのバカ」
あの人間、というよりほかのものに似た上司は取引先にまでバカ呼ばわりされてるようです。
「えーと、最初のアルファベット教えてください」
「これこれだよ」
「あーはい、それでしたらアレしかおりません。アレはお休みを(十日連続で)いただいております」
「なんだよまだでてこねーのかよ。まさかワールドカップ終わるまで出てこねえとかじゃないだろうな」
まあ、そりゃ取引先がキレるのも分かります。十日会社に来ないんですから。実際サッカー好きだったので、社内皆ワールドカップ終わるまで出てこない説を冗談半分に立てていました。
冗談はガチになりました。ほんとにワールドカップ終わるまで出てこなかった。
さて昨今、雇用の流動性について論議されています。そして私も流動させられています。
雇用の流動性について私は賛成です。次の職があるならですが。そもそも取引先から罵声食らうような人は雇用の流動性に則って己に似合う職に就くべきでしょう。
人間には向き不向きがあるので、下手な鉄砲も数打てばどこか幸せになれるところへ行き着けるはずです。
ずっとバカ呼ばわりされるより、似合う職に就いたほうがいいじゃないですか。雇用の流動性ばんざい。とっととみんな転職するんだ。シャッフルシャッフル。もちろん次の職への教育と失業給付はセットで。