たとなてかない

『た』い『と』る『な』ん『て』おもいつ『かない』という意味です。内容はフィクションですよ。

からすみとかいうもの

からすみ、ボラの子を塩漬けかなにかにして干したものの食べ方は結構多いらしい。
聞いた中でも、からすみをちょっとあぶってうすく皮をむいて切る、というところまでは同じだ。
その後が多数である。

・からすみを薄く切った大根で挟む/邱永漢氏の食べ方
・からすみに白髪ネギを添えて食べる/辛永清氏の食べ方
・日本ネギをからすみの大きさに切って、からすみの間に挟んで食べる/草野心平氏の食べ方
・フライパンで米酒か紹興酒を入れて煎り、リンゴの薄切り、もしくは大根の薄切りかニンニクの芽を添える/焦桐氏の食べ方
・からすみをすりおろして芽ネギとバター炒め白子とパスタにする/小林銅蟲氏の食べ方


最後の小林銅蟲氏の食べ方はご本人も「極端だ」といろいろ言っていたので、まあ参考までに。


それにしても、からすみはだいたいは大根で食べるのが一般的らしい。この中では焦桐氏がからすみの仕入れ、産地、製法にまでこだわっていた。ただし他の方々は金持ちとか政治家の家の人とかである。


トルコには『ボッタルガ』という、ほぼほぼ似たようなものがある。私はトルコに行ったときスパイス・バザールで買ってきた。帰宅後、周りの人から「ほんとうにそれがカラスミなのか。間違いじゃないのか」と言われつつ食べてみたが、ねっとりしたというよりはパサついていて、チーズのようだった。
つまり私はカラスミを食べたことがない。
食べたこともないのに食べ方だけはやたら知ってるから挙げてみた。どうも、これだけ知識が先行すると、からすみは食べないままにしておいたほうがよさそうな気がする。あ、わたしにからすみをおごってくれるというなら、喜んでいただきますです。